身延山最古の宿坊で仏教に浸ってみる!
地元民・リピーターによるおすすめポイント!!
身延山のバス停から歩いて5分。門内商店街の途中にあるT字路を「身延山久遠寺」に向かって右に曲がると、そこは「日朝通り」とも呼ばれる東谷参道。
およそ、100メートル先に「要行院 志摩房」さんはあります。
印象的な赤い山門の前に2本並ぶ木は親子のしだれ桜と右近桜。春には美しい花を咲かせます。
「要行院 志摩房」さんは、身延山に現存する宿坊の中で最も長い歴史を持つ宿坊です。
なんと開創764年(令和3年現在)!
33代目の住職を務める佐藤順行(じゅんぎょう)上人に「要行院 志摩房」さんの歴史を伺いました。
初代の日傳(にちでん)聖人は、もとは善智法印(ぜんちほういん)という名の真言宗の山伏であったとか!富士川町にある小室山の真言宗の寺院で修行をし、住職を務めていたそうです。
善智法印は、1274年に身延山に入山した日蓮聖人にどちらが法力があるかの対決を挑んだものの敗北。その悔しさの末に、なんと日蓮聖人を毒入りのぼた餅を食べさせようと企み…。
おっと!この続きは、「志摩房」さんで!
食堂として使われている大広間に、「志摩房」さんの歴史絵巻が飾られているので、それを見ながら順行上人に聞いてくださいね。
「志摩房」さんの門の右側には鳥居があります。お寺なのに鳥居?と不思議に思う人もいるかもしれませんが、日本では江戸時代までは、仏教のお寺と神道の神社は入り交じり合い、その区別はほとんどなかったそうです。
この鳥居は、商売繁盛、大漁豊作の神様として名高い「最上(さいじょう)さま」をお祀りしたお稲荷さん。最上稲荷は、伏見稲荷、豊川稲荷と並ぶ日本三大稲荷の一つです。
元々、住職が60本以上の紅しだれ桜を植えた裏山に最上さまの本社があるのですが、「山上の本社にまで行けない皆様がお参りができるよう、門前に分社を建立せよ。」と、先代が夢で啓示を受けてお祀りしたという不思議なお稲荷さんです。
ホテルや旅館ではなく、宿坊=お寺 に泊まる醍醐味は、何と言っても、日常を離れて仏教の世界に浸れること。「志摩房」さんでは、日蓮宗の信者でなくても、仏教に興味がある程度の初心者でも、ただ単に心の平穏を得たいという人でもウェルカム。
「奥の院 思親閣」の別當も務める住職、順行上人が、お経の唱え方や、瞑想、などを教えてくれる他、法華経の写経をすることもできます。もちろん、お寺ならではのご祈祷やご祈願も。
清掃の行き届いた畳のお部屋で休み、翌朝は久遠寺の朝勤へ。
「志摩坊」さんで予習をした後の朝勤は、さらに特別なものとなると思います。
お部屋は、もちろん個室あり!一人旅でも、仲の良い友達同士でも、快適にプチ仏教修行を体験してみてください。
要行院 志摩房(ようぎょういん しまのぼう)
住所
山梨県南巨摩郡身延町身延3543
電話
0556-62-0271
FAX
0556-62-3339
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